あなたは、自分の生きる意味や使命が何かわかりますか。
もし、人生の目的が知りたい、自分だけの生き方を見つけたい、自分に適した職業で活躍したいなどと思っているのであれば、恒星占星術を使うのも一つの方法です。
占星術には色々な種類や流派があり、その数は数百にも登ると言われています。
恒星占星術もその中の一つで、あなたが持っている表と裏の星の特徴を見ることにより、あなただけの人生を知ることができるんです。
そこで今回は、恒星占星術を用いて、生きる意味・使命を知る方法について、お伝えします。
恒星占星術を用いたホロスコープなどを出す方法と、そこに書かれている星の解釈については、中盤以降から説明しています。
もし、恒星占星術の結果の見方だけを知りたいという場合は、こちらをクリックしてください。
より理解が深まる動画(約14分)
占星術の種類について

恒星占星術とは何か?
恒星とは、太陽のように自ら光を発している星です。
地球をはじめとする太陽系では、太陽だけですよね。
一般的な占星術は太陽系の天体を用いるのに対して、恒星占星術では、太陽系の外にある恒星を中心としてそこから受ける影響を分析します。
視覚的占星術、ビジュアル占星術とも言われる手法です。
つまり恒星占星術では、銀河にある星からの影響を考えます。
空に輝く無数の星は全て、恒星といっても過言ではありません。
我々の住む太陽系の外の星は遠すぎるので、余程明るくないと見えないことは、あなたもご存知のこととでしょう。
自ら光を発する恒星でなければ、その光は地球まで届かないんです。
無数にある銀河の星々ですが、恒星占星術では64個の主要な恒星を用います。
なお、この用いる恒星の数は、流派などによって異なるようです。
意識の俯瞰レベル
- ジオセントリックは自分、地球視点であり三次元
- ヘリオセントリックは太陽、宇宙視点であり五次元
- 恒星占星術は銀河視点で七次元
ジオセントリック占星術
一般的な占星術では、太陽系にある10天体(太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星)を用いて分析します。
これら10天体それぞれに黄道12星座があり、また、天体の位置(ハウス)や天体間の角度(アスペクト)などを考慮します。
これだけでも膨大な情報量ですよね。
これは地球視点なので、総称してジオセントリック占星術といいます。
ヘリオセントリック占星術
これに対して、太陽を中心軸にして太陽系全体を俯瞰してみる占星術をヘリオセントリック占星術と言います。
今ここにいる自分を中心とした天動説に対して、もっと俯瞰したものの見方をする地動説なのがヘリオセントリックです。
恒星占星術
銀河系の恒星は、光や熱、粒子、磁場、放射線の他、科学では説明できないものも含めたエネルギーを宇宙に放出しています。
このエネルギーは、私達の意識の奥深くに働きかけ、何かしらの影響を与えているんです。
意識することで、多くのメッセージに気づく事ができるとされています。
一般的な出生図を用いたジオセントリック占星術に比べ、視点が異なるので、見えなかったものも見えてくることがあります。
そして、ネイタルホロスコープと組み合わせてみることで、より詳細に魂を立体的に見れるので、非常に奥深いです。
恒星占星術でわかること

では、恒星占星術を用いると、実際に何がわかるのでしょうか。
- 人生の目的やテーマ
- 才能や資質
- 人との関わり
- 人生全般に影響するもの
- 深く結びついているエネルギー
など、こういったものが浮き彫りになってきます。
恒星占星術自体は、一般的な占星術(ジオセントリックなど)を既に行っている中級者以上の人が扱うものですが、細かいことは分からなくても、図解でステップバイステップで解説するので、その通りに操作してもらえれば出力できます。
見方の説明に加えて元型キーワード一覧も用意するので、それを参考にして自身と照らし合わせてみてください。
内観することは非常に大事なことなので、解説どおりに実践することをオススメします。
恒星占星術を用いたホロスコープと恒星パランの出し方

①ネイタルホロスコープを出力する
ネイタルホロスコープ(ネイタルチャート、出生図)とは、生まれた時の星の配置を平面にしたものです。
はじめに、このネイタルホロスコープを出す方法について、説明します。
アストロドットコムという占星術サイトがあるので、ウェブサイトにアクセスしてユーザー登録をします。




- ホロスコープは、数分違うだけで星の位置が異なるため、出生時間が非常に大事です。出生時間は、母子手帳を見るのが一番確実です。
- 出生地は、今住んでいる場所ではなく、生まれた場所の都道府県をローマ字入力してください。もし出てこない場合は、緯度経度を入力してください。

チャートを保存しておくと良いでしょう。
②恒星パランを出力する
①で、あなたのホロスコープが登録されたので、続いて「恒星パラン」を出力します。


チャートタイプはこちら↓

- 一つ下に非常に似通った項目がありますが、違いはパランの出力に太陽系の中では動きの遅い天体(天王星、海王星、冥王星)を含むか否かだけなので、大きな違いはありません。
今回は、1ページ目は使いません。恒星パランの出力結果は、2ページ目です。
恒星パラン(PDF)の見方

上図のように、出力されたPDFの2ページ目に書かれている箇所に注目します。
それでは、ここに書かれている内容について、説明していきます。
人生全体に影響を与える星

①あなたが持つ表と裏の星
1番上にヒライアカル・ライジング・スター(heliacal rising star)、ヒライアカル・セッティング・スター(heliacal setting star)とありますよね。
ヒライアカル・ライジング・スターが、あなたの生まれてきた意味、魂としての道、使命、才能、能力、資質などを表します。
これが、人生の表のテーマとなります。
そして、ヒライアカル・セッティング・スターが、悩み、苦しみ、向き合い続けることで徐々に気づいていく本質を表します。
こちらが、人生の裏のテーマです。
②軸、アングル
その下にあるネイタルホライズン、メリディアンというのは、生まれた時の地平線や子午線です。
占星術で軸、アングルと呼ばれるのですが、ここと星が一致しているとその星の影響が大きくなります。
ここまでの星が、人生全体に影響を与える星となります。
4つの時期と恒星・惑星の関係

さらにその下に、ライジング、カルミネイション、セッティング、ロウワー・カルミネイションと4つほどありますよね。
これは、人生を4つの時期に分けた恒星と惑星の関係を分析しています。
この恒星と惑星の関係の事をパランと言います。
- ライジングは、生まれてから20代後半までの時期で、若い時の影響、先天的要素、親や環境からの影響を表します。
- カルミネイションは、20代後半から60代前半までの時期で、主要な時期の影響を表します。
- セッティングは、60代前後から晩年で熟年以降で、社会において担う役割や他者に与える影響を表します。
- ロウワー・カルミネイションは、死後の世界や宇宙意識で、人生の総括や亡くなった後の影響です。
これら4つの位置関係は占星術における、ASC(アセンダント) 、MC(メディウム・コエリ)、DC(ディセンダント)、IC(イマム・コエリ)に対応しています。

- ライジング:ASCで、陽が顔を出す東の位置
- カルミネイション:MCで、陽が最も高く昇る南の位置
- セッティング:DCで、陽の沈む西
- ロウワー・カルミネイション:ICで、真夜中の北の位置
角度関係

角度関係の表は、上図のとおりです。
恒星占星術では、出生時のアングルに惑星と恒星が同時にある事が基準で、一般的な占星術のアスペクトと違って角度自体には意味はありません。
実例で星読みを解説

ざっと見方を解説しましたが、今回の注目するのはヒライアカル・ライジング・スターとヒライアカル・セッティング・スターです。
この例で言うと、
- ヒライアカル・ライジング・スターがメンカル
- ヒライアカル・セッティング・スターがズベン・エシャマリ
という恒星となっています。
ヒライアカル・ライジング・スターの例
この例では、人生の表の意味を指すライジングが、メンカルという恒星です。
メンカルはくじら座の恒星で、集団無意識を表し、人類の歴史と文化に根ざす無意識の力を指します。
ライジングがメンカルの場合、集合無意識の扉が開きます。
困難に立ち向かい、集団のために何かを達成する潜在能力を有しますが、否定的な出方をすると脆弱で集団の犠牲となってしまいます。
この配置の人は、流されて生きる人で、共感力に優れるが、騙されやすい傾向にあります。
その一方で、多くの人に影響を及ぼす行動をとることでしょう。
ヒライアカル・ライジング・スターがメンカルの著名人

ライジングがメンカルの著名人には、マルキ・ド・サドがいます。
彼は18世紀、フランス革命期の作家で、サディズムという言葉の由来となった人物です。
ヒライアカル・セッティング・スターの例
セッティングがズペン・エシャマリという恒星です。
ズペン・エシャマリとは、天秤座の片割れの恒星で、光と闇の象徴であり、陰陽の象徴でもあります。
ズペン・エルゲヌビという表にあたる星があり、ズペン・エシャマリは裏の星になります。
ヨミの世界の門番であり、裁きや正義を根幹にもつ世直しの星です。
社会正義だけでなく、個人の権利や利益も重視します。
表の星は無償の奉仕を行う傾向にあるのですが、裏の星であるズペン・エシャマリは、報酬をもらって動く弁護士的な慈善活動家になります。
プロフェッショナルな援助者というとよいかもしれませんね。
この星の配置の人は、他者の立場を改善することが自分の立場を改善することに繋がることを知り、互いに助け合う関係を形作るんです。
ヒライアカル・セッティング・スターがズペン・エシャマリの著名人

セッティングがズペン・エシャマリの著名人には、ロシア皇帝のピョートル1世がいます。
17世紀にロシアの国境をヨーロッパに広げて、国家の名称をロシア帝国に昇格させた人物です。
64個の恒星表と元型キーワード

上図は、64個の恒星表です。
恒星と対応する星座、元型キーワードが書いてありますので、参考にしてください。
上図が見にくい場合は、こちらからダウンロードしてください。(ファイル:PDF、102KB)
ここまでで、恒星パランを出してどこを読めば良いのか、そして自分の生きる意味や使命につながる星が何かがわかるようになりました。
せっかくですから、恒星パランを出力してライジングとセッティングが何か、ここに書かれてある対応する元型キーワードを拾ってみてください。
それをもとに内観することで、自分を深く知って、人生のテーマを探るきっかけとなることでしょう。
恒星占星術に関する図書
最後に本の紹介をしておきます。
ブレイディの恒星占星術という本で、イギリスの占星術家のベルナデット・ブレイディによって書かれた本の邦訳本です。
今回の手法の本にあたるのですが、この手法自体は一般の占星術を学んだ中級者以上を対象としているので、少々難解かもしれません。
もし、占星術自体に興味を抱いたのであれば、恒星占星術よりも先に、ジオセントリック占星術から触れてみることをオススメします。
実際に本書はとっつきにくく、初心者には向かないと感じました。
ただ、64個の恒星について星座や星の持つ意味、惑星とのパランなどの解説が書かれているので、辞書的に用いるのが正解かと思います。
こちらから、どのような本なのか、概略を知ることができますので、覗いてみてください。
- ジオセントリック占星術(一般的な占星術)は自分、地球視点であり三次元
- ヘリオセントリック占星術は太陽、宇宙視点であり五次元
- 恒星占星術は銀河視点で七次元
- 恒星占星術とは、太陽系の外にある恒星を中心としてそこから受ける影響を分析する手法のこと
- 恒星占星術では64個の主要な恒星を用いる
- 人生の目的、才能や資質、深く結びついているエネルギーなどを知ることができる
- 内容が複雑なため、中級者以上向けの占星術
- アストロドットコムにアクセスする
- ネイタルホロスコープを出力する
- 恒星パランを出力する
- 人生全体に影響を与える星など
- ヒライアカル・ライジング・スター
- ヒライアカル・セッティング・スター
- ネイタルホライズン
- メリディアン
- 4つの時期と恒星・惑星の関係
- ライジング:ASCで、陽が顔を出す東の位置
- カルミネイション:MCで、陽が最も高く昇る南の位置
- セッティング:DCで、陽の沈む西
- ロウワー・カルミネイション:ICで、真夜中の北の位置
- 表に書かれてある対応する元型キーワードを拾ってみる
- ブレイディの恒星占星術−恒星と惑星の組み合わせで読み解くあなたの運命−/ベルナデット・ブレイディ/2021.4.4/太玄社