「人間が進歩するためには、まず第一歩を踏み出すことである」
とは、ホンダの創業者である本田宗一郎氏の言葉です。
躊躇して立ち止まってはだめである。なぜなら、底にどんな障害があろうと、足を踏み込んで初めて知ることができるからだ。
このように本田宗一郎氏は、はじめの一歩の大切さを説いています。
今回は、本田宗一郎氏の言葉を元に、私達の原石を磨くことの大切さについて、お伝えします。
動画で解説!
人間=習慣の生き物
アメリカの哲学者、ジョン・デューイ氏はこう言っています。
「人間は理性の生き物でもなければ、本能の生き物でもない。人間は習慣の生き物である。」
確かに私達は、毎日同じことを繰り返しています。
ほとんど、同じ時間に起きて、同じ時間にトイレに行って、同じ時間に顔を洗い、同じ時間に食事をして、同じ時間にでかけて、同じ時間に仕事をして、同じ時間に寝る。
思い返してみれば、いつも同じ時間に同じようなことをしていると、思い当たる節がある人がほとんどのはずです。
仕事に関して言えば、残業の有無により多少の誤差はあるものの、一日を通してみると、ほとんど同じパターンを繰り返していることになります。
あなたも、一定の型に沿って、良い習慣も悪い習慣も含めて、同じことをしてはいませんか。
会社や社会システムの一員として生活しているのであれば、なおさらですよね。
毎日異なる時間に、違うことだけをして生きている人はいないでしょう。
新しいことを始めるよりも、仕事や作業を繰り返すことのほうが楽ですからね。
放っておくと、楽な方に流されるのが人間です。
成長するために必要なもの
昨日よりも今日、少しでも異なる変化こそが進化です。
そしてこの、最も強制的に変化を起こさせるのが環境の変化です。
役割を変える、仕事を変える、引っ越しをする、人間関係を見直す…
変化することに抵抗があっても、新しい出来事が進化に結びつくことが多いです。
居心地の悪い所に身を置くことで、人は進化します。
成長のためには、少しでも今よりも違う環境下に身を置くことが大事です。
自分の原石をダイヤモンドのように磨く
環境圧を味方につけることが、進化への早道です。
この「圧」というものが、非常に大事です。
例えば、地球上で最も硬い鉱物と言われているダイヤモンド。
光の屈折率が大きくて分散性に優れるので、きれいにカットして磨くと、きらびやかにキラキラと光り輝く宝石となりますよね。
このダイヤモンドの生成条件って知っていますか。
元は炭素。元素記号はCで、カーボンのことです。
炭素は、その結合の状態によって、様々な物に姿を変えます。
例えば、四方向で結晶化すればダイヤモンド、六方向だとグラファイトになります。
グラファイトは、板状のグラフェンが多数重なった構造で、そのグラフェンが筒状の構造になると、カーボンナノチューブになります。
グラフェンといえば、酸化グラフェンが話題ですよね。
酸化グラフェンの毒素には、緑茶などに含まれるカテキンが有効などという話もありますが、情報は玉石混交なので、振り舞わされないよう注意しましょう。
ダイヤモンドは、この炭素が地下深くの地球の内部で、高温高圧に晒されることで生成されます。
天然ダイヤの場合、1500度以上かつ、数万気圧以上もの環境が必要です。
また、ダイヤモンドを人工的に作るには、100万気圧もの衝撃を加える必要があるそうです。
地上の気圧が1気圧なので、実にその100万倍。
それだけの圧によって生成された原石を磨くことで、初めて光り輝くのです。
成功するかわからなくてもベストを尽くす
「信念を持って第一歩を踏み出そう。階段を全部見上げる必要はない。第一歩を踏み出しさえすれば良いのだ。」
これは、アメリカの牧師であるマーティン・ルーサー・キング・ジュニア氏の言葉です。
本田宗一郎氏と同じようなことを言っていますよね。
大成功を収めている人たちは、今やっていることがどんな結果になるか知る由もありません。
しかし、成功するかわからなくても情熱を持ってベストを尽くしています。
とにかく第一歩を踏み出し、必要であれば軌道修正しながら前進する。
そうすれば、やがて目的地にたどり着くことができます。
以上、変化を恐れず、始めの一歩を踏み出そう。変わりたければ、勇気を出したほうが良いよ、という話でした。
まとめ
私達は、なにか新しいことを始めようとしたり、目の前の問題を解決したりしようとする時に、どうしても躊躇してしまいますよね。
それは、私達の脳が、危険を回避しようとしているため、正常な拒否反応とも考えることができます。
しかし、その本能に従ってしまっては、いつまでも先に進むことはできません。
ずっと現状は変わらないままなんです。
そのため、少しでも良いから、まず一歩を踏み出す、試しに少し挑戦してみるということがとても大切。
「まず第一歩を踏み出そう」というのは、単なる名言ではなく、本田宗一郎氏を始めとした、成功者たちの経験上のアドバイスなのです。
夢を迎えに行くためにも、まず一歩…それが無理なら半歩でも先に進むことを意識しましょう。