占星学における思考のパターン
その人がどのような思考パターンを
経るかを見る技法として、
ディスポジター・ネットワークとか
ディスポジター・ツリーと言われる
ものがあります。
これは自分の
「物事に対する決定の影響」
を調べる方法です。
これを探る事で、
- どの天体が自分に影響を与えているのか
- どの欲求を満たせば決断できるのか
を知る事ができます。
ディスポジターというのは、
「支配星配列」と言って、
天体の支配星から支配星を辿って
いく手法です。
支配星(ルーラー)
ここで支配星(ルーラー)とは、
星座(サイン) | 支配星(ルーラー) |
---|---|
牡羊座 | 火星 |
牡牛座 | 金星 |
双子座 | 水星 |
蟹座 | 月 |
獅子座 | 太陽 |
乙女座 | 水星 |
天秤座 | 金星 |
蠍座 | 冥王星 |
射手座 | 木星 |
山羊座 | 土星 |
水瓶座 | 天王星 |
魚座 | 海王星 |
の関係を持ちます。
ディスポジターの特徴
支配星とサインが単体で一致した場合は
即決する傾向があります。
また天体を辿っていって最終的に辿り着いた天体は
ファイナル・ディスポジターとなります。
その星が意思決定や問題解決に大きく影響します。
このファイナル・ディスポジターがあると、
星の連携がスムーズになり
意思決定がしやすくなります。
2つの天体間で支配星(ルーラー)が
交互に行ったり来たりしている関係があります。
これをミューチュアル・レセプションと言います。
この関係性も2つの天体に関する事柄は
相互依存関係にあり、
良い結果に結びつく事が多いと言われます。
ファイナル・ディスポジターも
ミューチュアル・レセプションもなく
3つ以上の天体で輪を描き
ループする構成をとる場合があります。
この場合、物事の決断に時間がかかったり
思考のループに入り込んでしまい
決断できなくなってしまう傾向にあります。
ディスポジター・ネットワークを辿る
例としてウォーレン・バフェットの
ディスポジター・ネットワークを見てみます。
冥王星を見るとサインが蟹座ですので、
蟹座のルーラーである月をみます。
【冥王星:♋︎】→『月』
月を見るとサインが射手座ですので、
射手座のルーラーである木星を見ます。
【冥王星:♋︎】→【月:♐︎】→『木星』
木星を見るとサインが蟹座であり、
木星に戻ることになります。
【冥王星:♋︎】→【月:♐︎】←【木星:♋︎】
ここで月と木星が相互関係にあるので、
ミューチュアル・レセプションである事が
わかります。
【冥王星:♋︎】→【月:♐︎】⇄【木星:♋︎】
次に海王星を見るとサインが乙女座ですので、
乙女座のルーラーである水星を見ます。
【海王星:♍︎】→『水星』
水星を見るとサインが天秤座ですので、
天秤座のルーラーである金星を見ます。
【海王星:♍︎】→【水星:♎︎】→『金星』
ここで金星を見るとサインが天秤座であり
ルーラーと一致しているので、
この金星がファイナル・ディスポジター
である事がわかります。
【海王星:♍︎】→【水星:♎︎】→【金星:♎︎】
続いて天王星を見るとサインが牡羊座ですので、
牡羊座のルーラーである火星を見ます。
【天王星:♈︎】→『火星』
火星を見るとサインが蟹座ですので、
蟹座のルーラーである月に向かいます。
【天王星:♈︎】→【火星:♋︎】→『月:♐︎』
月と木星でミューチュアル・レセプションに
なるのは前述の通りです。
残りは土星と太陽です。
土星は山羊座であり単体でルーラーに
位置しています。【土星:♑︎】
太陽は乙女座でありルーラーを見ると
前述の水星に向かいますので、
金星のファイナル・ディスポジターへ
と流れます。
【太陽:♍︎】→【水星:♎︎】→【金星:♎︎】
よって、ウォーレン・バフェットの場合
ディスポジター・ネットワークは
- 月と木星がミューチュアル・レセプション
- 金星がファイナル・ディスポジター
- 土星が単体でルーラー
となります。
成功者はこのファイナル・ディスポジターを
持っている事が多いと言われます。
まとめ
まとめます。
ディスポジター・ネットワーク
- 単体
- ルーラー
即決、即断の傾向 - ファイナル・ディスポジター
思考の終着点、スムーズに決断
- ルーラー
- 相互
- 3つ以上のループ
思考のループ、決断に時間がかかる
補完関係にあり、強調されやすい